生命保険金が例外的に特別受益になる場合

2016.8.1

1 生命保険金≠相続財産(原則)

 生命保険金は、保険契約に基づき支給されるものであるため、相続財産ではない固有財産であるとされています。
そのため、生命保険金を受け取っているから、それを考慮して遺産分割ができるというものではありません。

2 生命保険金が特別受益となる場合とは?

 ただ、最高裁平成16年10月29日決定は、相続人間の不公平の度合いが著しい場合には、生命保険金が特別受益になるとしています。そのため、相続人間の不公平の度合いが著しい場合には、相続財産+特別受益の合計額として遺産分割や遺留分減殺請求の対象となります。

3 「相続人間の著しい不公平」とは?

 「相続人間の著しい不公平」は、結局、色々な事情を考慮して判断するほかないですが、相続財産と生命保険金の合計のうちで生命保険金が占める割合、特別受益を受けた人と被相続人との生活状況(同居期間の長短)、被相続人の介護に誰がどの程度貢献したか、保険金受取人である相続人と他の相続人との関係や生活状況などから判断されることになります。
例えば、再婚・同居期間が半年程度で、被相続人が介護を要しない状態で、他の相続人である子と被相続人が人的交流が通常程度にあり、被相続人の財産の半分以上を保険料一括払いで保険契約してから数か月で死亡した場合などでは、生命保険金が特別受益となる可能性が高いでしょう(なお、設例は筆者が想定したものとなります)。
したがって、遺産分割協議や遺留分減殺請求でも、場合によっては生命保険金の有無と例外的に特別受益に当たる可能性があるかを判断する必要があります。

4 お困りの場合には

 生命保険金は相続財産の対象になるか、特別受益に当たるのかなどでお困りであれば、たちばな総合法律事務所へご相談ください(初回30分無料)。 ご相談のご予約は、https://law-tachibana.sakura.ne.jp/law-tachibana.jp/contact/ 又は06-6467-8775にお電話いただいてご予約いただき、お気軽にご相談ください。

このコラムを書いた弁護士
弁護士 橘高和芳(きったか かずよし)

大阪弁護士会所属 52期/登録番号:27404
近畿税理士会所属 税理士/登録番号:130995

事業承継・相続 に関する解決事例

  • 橘高和芳弁護士が担当した遺産相続に関する事例が
「金融・商事判例 No.1553号」(2018年11月15日号)
に掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
週刊ダイヤモンド「相続&事業承継(決定版)」(2018年12月号)
に掲載されました
  • 相続問題事例
  • 遺産相続・遺言書に役立つ書式集
  • 遺産相続トラブル解決チャート
  • 2016年10月 日経MOOK「相続・事業承継プロフェッショナル名鑑」のP84に「羽賀・たちばな会計事務所」が、P134に「たちばな総合法律事務所」が掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
「フジサンケイビジネスアイ」
に掲載されました
(2015年11月2日(月)27面)
  • 旬刊「経理情報」2016年4月20日号(NO.1444)に「D&O保険の保険料にかかる税務ポイント」を寄稿いたしました。