ご依頼者複数の遺産分割の利益相反

2017.1.10

1 遺産分割の利益相反

 遺産分割では、相続人Aの取り分が増えれば、他の相続人Bの取り分が減ることになります。

2 利益相反の同意書

 そのため、遺産分割で、複数の相続人から依頼を受けて調停を申し立てる際には、利益相反の問題があるもののその点は同意しますという書面を提出してもらいます(裁判所にも提出します)。この同意書があれば、とりあえず利益相反の問題はなくなりますが、もちろん調停の進展に応じて各依頼者に具体的な相反の可能性や程度などを説明しています。

3 実際には利益相反が表面することは少ない印象

 もっとも、弁護士に依頼して遺産分割の調停等を申し立てる場合には、「遺産を独占していると思われる相続人vs調停申し立てをする相続人」という図式になるため、調停申立側の相続人同士で利害が対立することは、経験上あまりないようです。
ただ、交渉が進展するにつれて表面化、例えばキャッシュでほしいのか、不動産がほしいのか、不動産の評価額をどうするかで対立が生じることがありますので、弁護士に依頼される前に同じ弁護士に依頼して良いかについて軽く話し合ったほうがよいと思われます。

4 お困りの場合には

 遺産分割をどう進めたらよいかわからない、同じ弁護士に依頼して良いかわからないなどでお困りであれば、たちばな総合法律事務所へご相談ください(初回30分無料)。 ご相談のご予約は、https://law-tachibana.sakura.ne.jp/law-tachibana.jp/contact/ 又は06-6467-8775にお電話いただいてご予約いただき、お気軽にご相談ください。

このコラムを書いた弁護士
弁護士 橘高和芳(きったか かずよし)

大阪弁護士会所属 52期/登録番号:27404
近畿税理士会所属 税理士/登録番号:130995

事業承継・相続 に関する解決事例

  • 橘高和芳弁護士が担当した遺産相続に関する事例が
「金融・商事判例 No.1553号」(2018年11月15日号)
に掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
週刊ダイヤモンド「相続&事業承継(決定版)」(2018年12月号)
に掲載されました
  • 相続問題事例
  • 遺産相続・遺言書に役立つ書式集
  • 遺産相続トラブル解決チャート
  • 2016年10月 日経MOOK「相続・事業承継プロフェッショナル名鑑」のP84に「羽賀・たちばな会計事務所」が、P134に「たちばな総合法律事務所」が掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
「フジサンケイビジネスアイ」
に掲載されました
(2015年11月2日(月)27面)
  • 旬刊「経理情報」2016年4月20日号(NO.1444)に「D&O保険の保険料にかかる税務ポイント」を寄稿いたしました。