「名義預金」の判定(相続税の税務調査)

2016.10.11

1 相続税の税務調査では名義預金が良く問題となる理由

 相続税の税務調査では、税務署が怪しいとにらんだ事案では被相続人、相続人、その他家族の預貯金の入出金明細を10年くらい取寄せて、被相続人の財産と言えるか否かを調査します。
課税側としては、「原資」の立証ができれば勝ちやすい、つまり誰が稼いだかを立証できれば、贈与などの主張立証責任は納税者側にあり、多くの場合は納税者は証拠を確保していない、証拠があっても信用性を考慮しないで作成されていて否認しやすいので勝ちやすいから、名義預金をまずは調べると言えます。

2 「これは名義預金として否認されますか?」という質問

 電話で相談を受けていると、「これは名義預金として否認されますか?」という質問をたまに受けます。名義預金か否かは、原資・利益・管理から総合的に判断しますので、口頭のみの情報では答えられないと言うのが実情です。
実際にお会いして、入出金状況の確認(L字になっていないかなど出金の状況も重要な要素となります)、預金の形成過程、被相続人や名義人の稼得収益の状況なども聞きながら、且つ、資料を収集してようやく見通しがつけられると言うものです。
また、それも、確率論というか、絶対に負けるというゾーンから負けないというホワイトのゾーンまでグラデーション(濃淡)のどこに位置づけられるかという判断になります。
そのため、名義預金か否館判断は、時間と資料を頂戴することが多いです。

3 お困りの場合には

 被相続人名義ではない預金が名義預金とされて相続税の対象となるかわからないなどでお困りであれば、たちばな総合法律事務所へご相談ください(初回30分無料)。 ご相談のご予約は、https://law-tachibana.sakura.ne.jp/law-tachibana.jp/contact/ 又は06-6467-8775にお電話いただいてご予約いただき、お気軽にご相談ください。

このコラムを書いた弁護士
弁護士 橘高和芳(きったか かずよし)

大阪弁護士会所属 52期/登録番号:27404
近畿税理士会所属 税理士/登録番号:130995

事業承継・相続 に関する解決事例

  • 橘高和芳弁護士が担当した遺産相続に関する事例が
「金融・商事判例 No.1553号」(2018年11月15日号)
に掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
週刊ダイヤモンド「相続&事業承継(決定版)」(2018年12月号)
に掲載されました
  • 相続問題事例
  • 遺産相続・遺言書に役立つ書式集
  • 遺産相続トラブル解決チャート
  • 2016年10月 日経MOOK「相続・事業承継プロフェッショナル名鑑」のP84に「羽賀・たちばな会計事務所」が、P134に「たちばな総合法律事務所」が掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
「フジサンケイビジネスアイ」
に掲載されました
(2015年11月2日(月)27面)
  • 旬刊「経理情報」2016年4月20日号(NO.1444)に「D&O保険の保険料にかかる税務ポイント」を寄稿いたしました。