横領の調査

2016.4.22

1 従業員の横領の態様

 従業員の横領と言っても、色々な態様があります。レジから現金を盗むもの、在庫商品をくすねてネットなどで売る、個人的な飲み食いを得意先との飲食と称して請求するなど、様々な態様があります(なお、窃盗か横領か詐欺かという法律上の区分はありますが、とりあえず「横領」とひとまとめにします)。

2 調査のきっかけ

 従業員の横領がわかるきっかけは、様々です。最近どうも客足の割に利益率がよくないという直観であったり、従業員が少し派手になったという印象であったり、はたまた他の従業員や取引先からの注意であったりします。

3 調査の注意点

 きっかけは様々ですが、慎重に裏付け、証拠収集をしていく必要があります。場合によってはレジを常時録画する監視カメラの設置も考える必要がありますし、抜き打ちでレジの現金や在庫を確認する必要があります。また、飲み食いの領収証について飲食店に照会する場合もあります。要は客観的な証拠を収集していく必要があります。
また、ほかの従業員からの通報などいわゆる「人証」には、特に慎重にその信用性を吟味する必要があります。実は通報した従業員が真犯人であったということもあるためです。
そのため、調査には、証拠評価・事実認定のプロである弁護士と相談しながら行ったほうがよいでしょう。

このコラムを書いた弁護士
弁護士 橘高和芳(きったか かずよし)

大阪弁護士会所属 52期/登録番号:27404
近畿税理士会所属 税理士/登録番号:130995

労務管理 に関する解決事例

  • 橘高和芳弁護士が担当した遺産相続に関する事例が
「金融・商事判例 No.1553号」(2018年11月15日号)
に掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
週刊ダイヤモンド「相続&事業承継(決定版)」(2018年12月号)
に掲載されました
  • 相続問題事例
  • 遺産相続・遺言書に役立つ書式集
  • 遺産相続トラブル解決チャート
  • 2016年10月 日経MOOK「相続・事業承継プロフェッショナル名鑑」のP84に「羽賀・たちばな会計事務所」が、P134に「たちばな総合法律事務所」が掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
「フジサンケイビジネスアイ」
に掲載されました
(2015年11月2日(月)27面)
  • 旬刊「経理情報」2016年4月20日号(NO.1444)に「D&O保険の保険料にかかる税務ポイント」を寄稿いたしました。