会社が取得しなければならないマイナンバーの再確認

2015.11.20

1 早々に取得しなければならないマイナンバー

⑴ 最も早く取得し、提出するマイナンバー

 年末調整に際して従業員から扶養控除異動申告書を提出してもらいますが、これは、平成28年に給与を支払うまでに提出してもらうことになっており、この平成28年分の扶養控除異動申告書にマイナンバーの記載を要します。これが、おそらくマイナンバーの提供を受ける一番早い書類と思われます。従業員やその扶養親族についてのマイナンバーの提供を受けることになります。なお、従業員の配偶者が専業主婦(主夫)の場合には、法の建前上、国民年金法第三号被保険者から直接教示を受ける必要があるため、配偶者が従業員にマイナンバーを教示する代理権を与える旨の委任状をもらう必要があることに注意が必要です。  また、平成28年早々に退職する従業員や役員がいて、退職金の支給を予定している場合も、退職所得の源泉徴収票にマイナンバーを記載する必要があるので、やはりマイナンバーの提供を受ける必要があります。

⑵ ⑴の次に取得するマイナンバー

 次にマイナンバーを取得する機会としては、平成28年以降に就職される従業員のマイナンバーでしょう。  誓約書に、マイナンバーを提供することを制約する旨を記載しておくほか、就業規則にマイナンバーを漏えいした場合の懲戒事由を記載しておく必要があります。

⑶ ⑴の次に外部に提出するマイナンバー

 ⑴の次にマイナンバーを外部に提供するのは、通常では社会保険料の定時決定で必要となる平成28年7月頃となると思われます。

2 その他の取得の必要があるマイナンバー

⑴ 平成28年中に配当や剰余金の分配がある場合

 「配当、剰余金の分配及び基金利息の支払調書」に記載する必要があるため、決算期後速やかに株主の個人マイナンバーを取得する必要があります。

⑵ 外部講師や税理士や弁護士への支払がある場合

 「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」の作成を要するため、外部講師の講演などの単発の仕事を依頼する講師のほかに、税理士や弁護士等のマイナンバーを取得する必要があります。

⑶ 不動産を購入する場合

 不動産を購入する場合で「不動産の譲受けの対価の支払調書」の作成・提出が必要な場合には、売り主のマイナンバーの提供を受ける必要があります。

⑷ 個人オーナーから不動産を賃借している場合

 個人大家などの継続的な契約関係にある個人で、「不動産の使用料等の支払調書」を作成・提出する必要がある場合には、賃貸人である大家のマイナンバーの提供を受ける必要があります。

3 マイナンバーを教えてもらえなかったらどうする?

 マイナンバーを教えなくても刑事罰はありませんので、士業や個人大家は、マイナンバーを教えてくれない可能性が高いといえます。また、調書等の所定の箇所にマイナンバーを記載しなくても刑事罰の対象とはなりません。
ただ、マイナンバーを記載しないと、架空経費という疑いをかけられて税務調査などの確率が高まることが懸念されます。そのため、①マイナンバーの教示依頼について文書やメールで行う、②相手からの返答について、文書であればそれを保管し、電話の場合にはいつ、だれが受電し、空いての応答内容をメモし、そのメモを残すなどの証拠化しておく必要となります。

マイナンバー制度対策 に関する解決事例

  • 橘高和芳弁護士が担当した遺産相続に関する事例が
「金融・商事判例 No.1553号」(2018年11月15日号)
に掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
週刊ダイヤモンド「相続&事業承継(決定版)」(2018年12月号)
に掲載されました
  • 相続問題事例
  • 遺産相続・遺言書に役立つ書式集
  • 遺産相続トラブル解決チャート
  • 2016年10月 日経MOOK「相続・事業承継プロフェッショナル名鑑」のP84に「羽賀・たちばな会計事務所」が、P134に「たちばな総合法律事務所」が掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
「フジサンケイビジネスアイ」
に掲載されました
(2015年11月2日(月)27面)
  • 旬刊「経理情報」2016年4月20日号(NO.1444)に「D&O保険の保険料にかかる税務ポイント」を寄稿いたしました。