税法からみた法律婚と事実婚(内縁関係)

2016.12.13

1 法律婚と事実婚

 最近話題になっている事実婚ですが、内縁関係にある男女のカップルを指して言います。
他方、法律婚は、婚姻届けを提出した男女のカップルを言います。
いずれも両者が夫婦になる意思があることが要件(実体要件とも、公然性とも表現できます)となります。

2 民法上の差異

 民法などにより、法律婚で認められて、事実婚で認められないものとしては、①相続権がない、②子供が非嫡出子扱い(父親が認知する)になると言ったものがあります。②については嫡出子と非嫡出子の差異がなくなる方向であることから大きな差異ではないかもしれませんが、①の相続権が無いことについては遺言で対処するにしても、遺言はいつでも遺言者がその気になればいつでも変更できることからすると、本当にどこまで相手を信頼できるかという問題は残ります。
また、事実婚は、単なる同棲ではなく、同棲を超えた「両者が夫婦になる意思」の存在の立証を求められますので、夫婦関係が壊れて財産分与や慰謝料請求の場面では、婚姻届けを提出していないばかりに、立証の手間が増えるという問題があります。
もっとも、事実婚のメリットとしては、改姓が不要であること、別れても戸籍に「×」がつかないというメリットがあります。

3 税法上の差異

 相続税法での差異を挙げると、①配偶者の税額軽減特例の適用が無い、②仮に遺言などで遺贈を受けるとしても、相続税額が2割加算となるという問題があります。
また、所得税法でも配偶者控除は法律婚を前提としています。
そのため、税法から見ると、事実婚にメリットはないことになります。

4 法律婚・事実婚どちらをとるか?

 法律婚と事実婚のどちらを取るかは、2人の話合いによって決めるべき事柄ですが、事実婚を選択したいという信念を取るか、法律婚の方が税法上有利という損得を取るかという判断で決めることになりそうです。

税務全般 に関する解決事例

  • 橘高和芳弁護士が担当した遺産相続に関する事例が
「金融・商事判例 No.1553号」(2018年11月15日号)
に掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
週刊ダイヤモンド「相続&事業承継(決定版)」(2018年12月号)
に掲載されました
  • 相続問題事例
  • 遺産相続・遺言書に役立つ書式集
  • 遺産相続トラブル解決チャート
  • 2016年10月 日経MOOK「相続・事業承継プロフェッショナル名鑑」のP84に「羽賀・たちばな会計事務所」が、P134に「たちばな総合法律事務所」が掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
「フジサンケイビジネスアイ」
に掲載されました
(2015年11月2日(月)27面)
  • 旬刊「経理情報」2016年4月20日号(NO.1444)に「D&O保険の保険料にかかる税務ポイント」を寄稿いたしました。