管轄の合意

2016.7.7

1 管轄の合意~専属合意か、付加合意か~

 契約書には、たいていの場合に、管轄に関する条項が置いてあります。
どこで裁判しなければならないか、遠隔地ですと交通費や日当といった負担が発生するので、重要な条項と言えます。
ほとんどの契約書は、専属的合意管轄裁判所はA裁判所に合意する旨表現されているのですが、たまに「合意管轄裁判所は、A裁判所ととする」などのように「専属」が抜けている場合があります。この場合には、専属合意なのか、本来の管轄に別の管轄裁判所を付加したのか、単なる確認的な条項なのか判断に迷うことになります。
そのため、管轄条項については、「専属」があるか否か注意する必要があります。

2 「債務者の住所地を合意管轄とする」?

 また、「債務者(支払義務者)の住所地を管轄する裁判所を合意管轄とする」という条項を見たことがありました。
しかし、民事訴訟法4条の普通裁判管轄どおりなので、なぜ規定したのか、つまり確認的な規定なのか、民事訴訟法5条の財産上の請求における債権者の住所地の管轄を排除する趣旨か判断に迷うことになります。
管轄合意条項については、民事訴訟法の管轄に関する規定を念頭に置きつつ、法律の規定とは異なる合意をするべきか否かという観点から判断する必要があります。

3 地方裁判所ではなく簡易裁判所を第1審の合意管轄とする意味

 また、地方裁判所ではなく、簡易裁判所を管轄合意する契約書があります。
これは、簡易裁判所の場合には、裁判官の許可を条件として会社の従業員が代理人として訴訟活動ができる、つまり弁護士を雇わなくてもよいこと(民事訴訟法54条1項但書)に着目したものです。
もっとも、弁護士が増えている現状では、以前ほどの意味はないかもしれません。

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契約書のリーガルチェック に関する解決事例

  • 橘高和芳弁護士が担当した遺産相続に関する事例が
「金融・商事判例 No.1553号」(2018年11月15日号)
に掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
週刊ダイヤモンド「相続&事業承継(決定版)」(2018年12月号)
に掲載されました
  • 相続問題事例
  • 遺産相続・遺言書に役立つ書式集
  • 遺産相続トラブル解決チャート
  • 2016年10月 日経MOOK「相続・事業承継プロフェッショナル名鑑」のP84に「羽賀・たちばな会計事務所」が、P134に「たちばな総合法律事務所」が掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
「フジサンケイビジネスアイ」
に掲載されました
(2015年11月2日(月)27面)
  • 旬刊「経理情報」2016年4月20日号(NO.1444)に「D&O保険の保険料にかかる税務ポイント」を寄稿いたしました。