国税不服審判所と公正取引委員会の証拠謄写(コピー)の比較

2016.1.12

1 公正取引委員会の意見聴取手続での証拠のコピー

 自由と正義の2015年12月号に独禁法に関する記事があり、公正取引委員会の意見聴取手続での証拠のコピーに関する記事もありました。
行政不服手続という点で、国税に係る審査請求と同じですが、コピーできる方法や範囲には、大きな差異があるようです。
差異として目を引いたのは、公正取引委員会の意見聴取手続では、①処分を受けた会社従業員の供述調書もコピーの対象であること、②証拠のコピーは、データを記録したDVDの貸与により実施されるという部分でした。

2 国税不服審判所での証拠のコピー

 改正国税通則法の本年の施行時期前後を問わず、国税審判官が録取・作成した供述調書は、閲覧の対象にならない点で①が異なっていると思われます。理屈としては、審判所に属する行政文書だからということですが、控えくらいは欲しいという声はあります。また、①と関連しますが、施行前の現時点では審判所が職権で収集した証拠は、コピーの対象となっていません(本年の施行後は、原処分庁である税務署の任意提出であると職権による収集であると問わずにコピーの対象となります)。
また、施行前の現時点では、コピー機によるコピーすら認められず手書きで書き写さなければならない点で(本年の改正法施行後はコピー機によるコピーが認められます)、②も異なるというか、二周遅れていたんだなという印象を受けました。

3 今後の運用は?

 国税不服審判所の証拠のコピーは、審査請求側からは、審判所の裁決後に裁判までするか否かという判断材料となります。そのため、審査請求側としては、国税不服審判所に対して、広く証拠収集していただいて、証拠開示してほしいところです。
そのため、国税不服審判所には、従前どおり積極的に証拠収集していただき、収集した証拠を開示対象とする運用を行ってほしいと願います。

税務調査の立会・不服申立 に関する解決事例

  • 橘高和芳弁護士が担当した遺産相続に関する事例が
「金融・商事判例 No.1553号」(2018年11月15日号)
に掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
週刊ダイヤモンド「相続&事業承継(決定版)」(2018年12月号)
に掲載されました
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  • 遺産相続・遺言書に役立つ書式集
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  • 2016年10月 日経MOOK「相続・事業承継プロフェッショナル名鑑」のP84に「羽賀・たちばな会計事務所」が、P134に「たちばな総合法律事務所」が掲載されました。
  • 弁護士・税理士 橘高和芳が
「フジサンケイビジネスアイ」
に掲載されました
(2015年11月2日(月)27面)
  • 旬刊「経理情報」2016年4月20日号(NO.1444)に「D&O保険の保険料にかかる税務ポイント」を寄稿いたしました。